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2024 AI & Semiconductor Forumを日本のSEMICON JAPANで開催 日台の専門家が半導体とAI活用について講演
Posted on 2024/12/16
日本は半導体サプライチェーンにおいて重要な位置を占めており、AI、半導体およびAIアプリケーションにおける、日台産業間の国境を越えた協力を加速するため、国家及技術委員会はSEMICON JAPANにて「2024 AI & Semiconductor Forum」を開催し、日台の専門家が双方のAI、半導体業界の協力動向について講演しました。
国家及技術委員会・蘇振綱副主任委員(副大臣)はあいさつで、世界が気候変動、デジタルトランスフォーメーション、高齢化などの大きな課題に直面している中、人工知能(AI)、半導体技術、AIソリューションの急速な発展が世界の産業に新たな機会をもたらしており、台湾の半導体業界をリードする技術や産業チェーン、そして情報通信産業の高度な統合能力は、世界と技術を共有し、新たな商機を開拓し、世界の産業をアップグレード、変革する鍵となること、また日台には政府関係者から産業界に至るまで良好な相互信頼の基礎と協力の経験があり、将来的には半導体産業とAI活用分野でより緊密な協力が行われ、Win-Winの関係を共創できると確信する旨を述べました。
IC設計からエッジAI活用まで、日台半導体産業文化を組み合わせた、日台の戦略面の可能性について多角的に議論
益芯科技(CMSC)董事長・陳仲羲氏は「ICデザイン-日台の挑戦とビジネスチャンス」をテーマに、日台IC産業には多くの共通点があり、共同で世界のビジネスチャンスに対応し、国を越えた運営を行うことで初めて世界の市場ニーズに合うチップやAIソリューションの開発ができると指摘しました。
研華(Advantech)・Intelligent System Sector・総経理・蔡淑妍氏はインテリジェントエッジをテーマにエッジAIの工業分野や半導体装置のイノベーションにおける重要性を分析、実際の導入事例や将来のAIアプリケーション導入市場の動向を発表しました。
デルタ電子日本法人副社長の平松茂義氏は「大規模半導体工場新設プロジェクトにおける日台コラボレーション」をテーマに、実際の半導体工場建設の経験から、日台の半導体製造産業の文化の違いを述べ、半導体工場建設という目標に向けて、工場の計画から、実行、設備搬入、稼働調整などの過程でどのように協力を進めたか講演を行いました。
半導体とAI の発展には国際協力が不可欠、台湾のサプライチェーンは東アジア諸国がAI技術で国家競争力を高めるのに有益
「日本の半導体三次元積層実装技術の第一人者」と名高い東京大学の黒田忠宏特別教授は、「半導体の未来と国際協力の重要性」と題して特別講演を行い、半導体の発展のためには世界のハイテク産業が国際的に協力する必要があり、一国では実現できないこと、また日本は半導体産業のエコシステムを再建する必要があり、基礎研究に加えて、人材育成も無視できないこと、更に世界中から協力パートナーを受け入れる必要があることを指摘しました。
DIGITIMES社長の黃欽勇氏は講演「選ばれたシリコンアイランド:AI時代の新ゲームにおける東アジア諸国」で、東アジア諸国はみなAI技術を通じて国家競争力を強化したいと考えており、AI端末装置には自動車、携帯電話、PC、産業用コンピュータなどがあり、全て台湾半導体、サーバー、情報通信産業が能力を発揮できる製品であるため、台湾のサプライチェーンは東アジア諸国のAIアップグレードのための調達やAI活用のニーズにおいて無視できない存在であると述べました。
フォーラムの最後の専門家によるパネルディスカッションでは、 AI時代の半導体技術の発展、日台半導体産業協力戦略、AIイノベーション交流などについて意見交換し、政府は学校教育戦略において、AIや半導体人材育成を強化する必要があり、そうすることで国はAI時代のトレンドにおいて国家競争力を維持できると指摘しました。
台湾においても、国家及技術委員会は将来の産業技術イノベーションの機会と課題に対応するため、「IC Taiwan Grand Challenge(ICTGC)」コンテストを開催し、半導体チップの製造、パッケージング、テストにおける世界有数の優位性と、生成AIなどのキーテクノロジーの開発・イノベーションを結び付け、世界中から AI および半導体の人材を受け入れ、台湾ハイテク産業と協力を進め、台湾の競争力の強化を進めてまいります。
講演会ビデオのURLはこちら: