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NVIDIAがAI向けSSDを開発、Phisonが参画 台湾企業が関連規格策定に初参加
Posted on 2025/12/23
台湾のストレージメーカー Phison(群聯電子)が、NVIDIA 主導の次世代 AI ストレージ開発プロジェクトに参画していることが明らかになった。
同プロジェクトは、SK hynix と連携し、AI サーバー向けの新たな「AI SSD」規格を策定するもので、台湾企業が NVIDIA の記憶装置関連規格策定に加わるのは初めてとなる。開発中の AI SSD は、従来の AI 向け SSD と比べて最大約 10 倍の性能向上を目標とし、1 億 IOPS 規模の処理能力を想定する。
GPU と DRAM の間に位置する「メモリとストレージの中間層(擬似メモリ層)」として設計され、AI 推論や学習処理におけるデータアクセスの遅延を大幅に低減する狙いだ。
生成 AI や大規模言語モデル(LLM)の拡大により、HBM を含む高帯域メモリへの需要は急増しているが、供給制約は依然として解消されていない。
Phison が関与する AI SSD は、大容量・高耐久という SSD の特性に、低レイテンシー・高 IOPS を融合させることで、DRAM 不足を補完する新たな選択肢として位置付けられる。技術面では、Phison はすでに PCIe Gen5 対応のストレージコントローラおよび製品を展開しており、次世代 PCIe Gen6 プラットフォームへの移行も視野に入れる。また、同社のストレージは過去に宇宙関連ミッションでの採用実績を持ち、高い信頼性と耐久性が評価されてきた点も、共同開発パートナーとして選定された背景とみられる。
NVIDIA は、今回の AI SSD を将来的に同社の AI サーバープラットフォームへ順次組み込む方針で、地上データセンターのみならず、高信頼性が求められる特殊環境での活用も検討している。Phison にとって本件は、従来のストレージコントローラ供給にとどまらず、AI インフラの中核レイヤーへ踏み込む戦略的転換点となりそうだ。