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ドローンメーカー豐兆航太、永虹先進とVTOL型UAV「Cougar」を共同開発 2年間で1,000機超の量産を計画

Posted on 2026/01/15



無人航空機(UAV)市場の需要拡大を背景に、台湾の永虹先進材料(6618)は13日、ドローンメーカーの豐兆航太と、VTOL(垂直離着陸)型固定翼UAV「Cougar(クーガー/美洲獅)」の共同開発に向けた意向書(LOI)を締結したと発表した。国防用途および商用用途の双方を視野に入れ、量産および安定供給体制の構築を進める。生産計画は今後2年間で累計1,050機規模を見込んでいる。


LOIでは両社の役割分担を明確化しており、豐兆航太が機体設計、飛行制御システム、通信プロトコル、電子部品の調達、試験・評価など、開発上流工程を担当する。一方、永虹先進は量産、組立、品質管理を担い、同期エンジニアリングを通じて、開発から量産までのリードタイム短縮を図る。


対象機「Cougar」は中型ペイロードクラスに属するVTOL型固定翼UAVで、狭隘地や不整地での運用を想定した設計となっている。長時間航続性能と高精度航法を特長とし、ISR(情報・監視・偵察)をはじめ、インフラ監視、物流輸送、農薬散布など、多様な分野での商用活用が期待される。搭載機器はモジュール化されており、任務要件に応じた柔軟な構成変更が可能だ。


永虹先進は初期市場評価を踏まえ、生産計画を策定。2026年に350機、2027年に700機を生産し、合計1,050機、数億台湾元(TWD)規模の市場創出を見込む。現在、アジア地域を中心に導入案件の検討が進んでいるという。


永虹先進は、航空宇宙グレードの熱可塑性炭素繊維複合材料の量産技術を強みとし、軽量かつ高強度素材の供給を通じてUAV分野へ参入してきた。近年は、設計・統合を担う永鑫航太科技の設立や、無人機構造材の生産能力を有する銓瑞複材科技の買収などを通じ、垂直統合型の製造体制を構築している。


一方、豐兆航太は無人システム開発および先進モビリティ分野での豊富な実績を持ち、VTOL機の開発やペイロード統合、技術提供などを手がけている。


世界的には地政学リスクの高まりを背景に、軍需・国防装備の調達環境が逼迫しており、UAVの導入はアジア、欧州、中東などで急速に拡大している。台湾国内でも無人機関連企業の集積が進み、政府・企業双方による供給網構築が加速している。




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