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NVIDIAのフアンCEO、AI時代の鍵にメモリーと台湾供給網を指摘

Posted on 2026/01/30



米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は29日、台湾を訪問した。滞在中は主要サプライヤーを精力的に訪問するほか、31日にはサプライチェーンを支える有力企業の経営トップを招いた会合を開催する予定だ。市場では「時価総額1兆台湾ドル超の食事会」として注目を集めており、同社が世界戦略において台湾の重要性を一段と高めていることを示す象徴的な動きと受け止められている。

訪台の最大の目的は、次世代AIプラットフォーム「Rubin(ルービン)」の本格展開に向けた体制構築にある。世界最大の半導体受託製造企業(ファウンドリー)である台湾積体電路製造(TSMC)をはじめ、基板や冷却装置を手がける有力メーカーと、Rubin関連製品の生産能力確保や先端パッケージング技術の導入について詰めの協議を行う見通しだ。

フアン氏は、米中対立などを背景に進む生産拠点の分散化について、「生産の移転ではなく、グローバルな生産能力の拡大として捉えるべきだ」との認識を示した。TSMCが今後10年で台湾に加え、米国、日本、欧州へと拠点を広げる方針を念頭に、「サプライチェーンの強靭化は日米台にとって相互利益(ウィンウィン)をもたらすが、中核となる能力の多くは引き続き台湾に残る」と述べ、台湾の代替不可能な役割を強調した。

AI時代の技術的焦点として、フアン氏はメモリーの重要性を改めて訴えた。AIが高度な推論処理を行うには、長期・短期の双方の記憶能力が不可欠であり、HBM(高帯域幅メモリー)の需要は今後、急速に拡大すると見込む。エヌビディアはすべての主要HBMメーカーと緊密に連携しており、2026年以降の事業成長を見据え、メモリー供給網の強化を最優先課題に位置づけている。



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