台湾半導体産業/TSMCの歴史を振り返る

映画『チップ・オデッセイ/台湾の賭け(造山者)』東京初上映!

1970年代、国家の命運を背負い、ゼロから半導体技術の確立に挑んだ開拓者たち。その情熱と闘志はいかにして現代の巨大産業の礎となったのか--台湾の「生存をかけた挑戦」の軌跡を、大スクリーンで体感してください。台湾半導体産業の歩みを描いたドキュメンタリー映画『チップ・オデッセイ/台湾の賭け(中国語原題:造山者)』は、2025年夏に台湾で公開され、ドキュメンタリー作品として記録的ヒットを達成しました。

【1970年代:危機の中で下された「賭け」】


物語は1970年代、激動の台湾から始まる。外交の挫折とエネルギー危機が相次ぎ、国家の未来は不確実性に包まれていた。海外へ去る者もいれば、帰国して建設に身を投じる者もいた。当時の技術者と政策立案者は、強い使命感を胸に歩み始めた。本作は一企業の成功物語を超え、産業と国家の運命を賭けて歩んだ50年を描く、真のドキュメンタリー叙事詩である。監督の蕭菊貞は5年をかけて史料調査と80名以上への取材を行った。その過程で張忠謀の創業初期の資料を発見し、そこには「これは賭けだ」と記されていた。この言葉は台湾半導体の出発点が大きな不確実性と決意の上にあったことを象徴する。同時期、孫運璿は「成功のみ許され、失敗は許されない」と語った。国家の命運を背負う覚悟を示す言葉である。

【技術不毛の地から世界の中枢へ】


1970年代、台湾は国連脱退と断交という厳しい局面に直面した。政府と技術官僚は軍事ではなく技術を選び、半導体を国家戦略とした。工研院の設立、UMCとTSMCの誕生――当時蒔かれた種は30年後、AIと先端半導体を支える世界的産業へと成長した。かつて「技術不毛の地」と呼ばれた台湾は、いまや世界半導体供給網の中核である。
本作は創業者だけでなく、黎明期の女性作業員や若い技術者にも取材し、80名以上の証言で物語を構成した。これは単なる産業史ではなく、国家の生存、社会の変革、世代の使命を描いた記録である。英題「Chip Odyssey」は同時に「Taiwan Odyssey」でもある。

【「造山者」とは誰か】


TSMCは、世界の最先端プロセス技術を掌握し、グローバルな産業・防衛・安全保障の要(かなめ)となっていることから、台湾国内で「護国神山」と尊崇されています。 この名称は、台湾を台風の直撃から守る中央山脈に由来し、同社が地政学的リスクに対する「防波堤」であることを象徴しています。さらに、台湾の真の強みは、IC設計からファウンドリ、後工程(封止・検査)までが垂直分業の中で緊密に連携する、世界でも類を見ない「半導体クラスター」にあります。一社が突出しているのではなく、産業全体が連動するその姿は、連峰になぞらえて「護国群山」と称され、台湾の国際的な地位を確固たるものにしています。

「造山者」とは、台湾半導体産業、すなわち「護国群山」を築いた人々を指す。

プログラム


第一部 ドキュメンタリー映画「チップ・オデッセイ/台湾の賭け」上映会
第二部 トークセッション/映画の解説
登壇者:林宏文氏(『TSMC 世界を動かす秘密』著者)
    野嶋剛氏(ジャーナリスト)

開催概要


日    時:2026年4月13日(月)18:00~20:00(受付開始 17:30)
会    場:早稲田大学 国際会議場 井深大記念ホール
主    催:早稲田大学台湾研究所
Taipei Computer Association(台北市電脳商業同業公会)
運営協力:ASIA-NET
■協    力:台積電文教基金会
■定    員:100名(先着順・事前申込制)
■参加費:無料

お申し込み方法

定員に限りがございます。参加をご希望の方は、下記項目をご記入のうえ
bridge-jp@asia-net.biz 宛にメールにてお申し込みください。
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