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力積電、Intel「EMIB」供給網に参入 AI先進パッケージ分野の展開加速

Posted on 2026/05/07



台湾の半導体受託製造企業、力積電(PSMC)が、AIインフラ向けサプライチェーンへの参入を加速している。市場関係者によると、同社はTSMCの先進パッケージ「CoWoS」向けシリコンインターポーザー供給に続き、Intelの先進パッケージ技術「EMIB」の供給網にも加わった。また、Micron TechnologyとはHBM(広帯域メモリー)関連分野での協業も進めている。
生成AIの拡大を背景に、GPUやAIサーバー需要が急増しており、先進パッケージは半導体業界の新たな競争領域となっている。これまでAI半導体向けパッケージ市場はTSMCのCoWoSが主導してきたが、Intelも近年EMIB技術を積極展開し、米系CPU・AIチップ企業での採用が広がっている。
業界関係者によると、力積電が参画するEMIB関連プロジェクトは現在、最終検証段階に入っている。12インチIPD(Integrated Passive Device)プラットフォームはすでに海外顧客認証を取得済みで、2026年第2四半期から量産が本格化する見通し。主にEMIB構造向け用途を想定しており、2027年下期には月間投入量が1万枚規模に達する可能性もあるという。
力積電の黃崇仁董事長は最近、2025年が業績の底になるとの見方を示し、「第4次転型」を通じてAIおよび特殊プロセス市場への展開を進める方針を明らかにした。AIサーバー需要の拡大に伴い、シリコンインターポーザー、GaN、PMIC、IPDなど特殊プロセス需要が急成長していると説明している。
また同社は、先進パッケージに加え、3D WoW Hybrid Bonding技術の開発も進めている。現在、4層構造の3D AI DRAM積層技術は先進ロジック顧客の認証を取得済みで、8層化に向けた開発を推進。次世代エッジAIや低消費電力AIコンピューティング市場を視野に入れる。
市場では、AIインフラ需要の拡大により、半導体競争は先端プロセスだけでなく、パッケージ、メモリー、電源技術を含めた総合力の競争へ移行しているとの見方が強まっている。力積電がTSMCとIntelの両陣営と連携を深めていることは、台湾の特殊プロセス供給網の存在感拡大を象徴している。



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