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Compal、ExascaleとCOMPUTEX 2026で統合型AIインフラソリューションを展示
Posted on 2026/05/20
生成AIの急速な普及を背景に、AIデータセンターを巡る競争の焦点が、単なるサーバー性能から、電力・冷却・システム統合を含むインフラ全体へと広がっている。台湾ODM大手のCompal(仁宝電腦)は、COMPUTEX 2026において米AIインフラ企業Exascale Labsと共同で、統合型AIインフラソリューションを展示する。AIサーバー、液冷冷却、電力インフラを組み合わせた提案を通じ、AIデータセンター市場での事業拡大を狙う。
大規模言語モデル(LLM)の学習・推論需要が拡大するなか、AIデータセンターでは高消費電力・高発熱への対応が大きな課題となっている。クラウドサービス事業者(CSP)や大規模AI導入を進める企業にとって、AI基盤の構築は単なるGPUやサーバーの調達ではなく、電力供給効率、冷却性能、導入スピードを含めた総合設計が求められる段階に入っている。
Compalは今回、AIサーバープラットフォーム「OG231-2-L1」「SGX30-2」「OG430-2-L1」に加え、冷却液分配装置(CDU)を活用した液冷技術を展示する。さらにExascale Labsのモジュール型データセンター(MDC)および固体変圧器(SST)を活用したHVDC(高圧直流)電力アーキテクチャーを組み合わせ、計算、冷却、電力供給を一体化したAIデータセンター構成を提案する。
従来、台湾ODM各社はサーバー製造を主力としてきたが、AI市場の拡大に伴い競争軸は変化している。単体ハードウェアの供給から、ラックスケール、さらにはデータセンター全体の統合提案へと事業領域を広げる動きが加速している。
液冷冷却は高密度AI演算環境における重要技術として導入が進み、HVDCも次世代AIデータセンターの高効率電力供給技術として注目を集めている。モジュール型データセンターについても、建設期間の短縮や柔軟な拡張性の観点から導入ニーズが高まっている。
Compalインフラ事業群の張耀文副総経理は、「AIインフラの競争は、もはや単一サーバーの性能比較ではない。市場では、計算、冷却、電力を統合したソリューションへの需要が高まっている」とコメントした。
Exascale LabsのHoansoo Lee CEOも、「高密度AI環境向けに、より柔軟で迅速に導入できるインフラ需要が拡大している。Compalとの協業を通じ、次世代AIデータセンターの新たなモデルを提示したい」としている。
Compalの今回の展示は、AIインフラ市場における台湾ODM企業の役割変化を象徴している。AI時代の競争は、単なるサーバー供給能力ではなく、AI基盤全体をどこまで統合して提供できるかへと移りつつある。