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Giga Computing、AIインフラ向けEPYC 8005対応を拡充
Posted on 2026/05/20
通信エッジとクラウドストレージ基盤を強化
AI推論がクラウド集中型からエッジ側へと広がるなか、AIインフラの構築は大規模データセンターだけでなく、通信ネットワークや分散型エッジコンピューティングにも広がっている。Giga Computing(技鋼科技)は、AMDの新世代サーバープロセッサー「EPYC 8005」への対応を拡充し、通信エッジコンピューティングおよびクラウドストレージ市場での競争力強化を進める。
今回、同社はSP6プラットフォームを採用する既存サーバーおよびマザーボード向けにBIOSアップデートを提供し、AMD EPYC 8005プロセッサーへの対応を進める。大規模AIデータセンター向け製品が最大性能を重視するのに対し、EPYC 8005は設置スペースや消費電力に制約のある環境での効率性とコスト最適化を重視した設計となっており、エッジコンピューティング、通信インフラ、クラウドストレージ用途を主なターゲットとする。
生成AIの推論処理がクラウド集中型からエッジ側へと広がるなか、企業では低遅延かつリアルタイム処理への需要が高まっている。これに伴い、通信ネットワークや分散型インフラの刷新も進んでおり、Giga Computingの今回の取り組みはこうした市場変化を見据えたものといえる。
代表的な製品である「ME03-CE0」は、最大84コアのAMD EPYCプロセッサーに対応し、PCIe Gen5拡張スロットを備える。Open RANや5G向けの高速ネットワークカードの搭載に加え、AIアクセラレーターを組み込んだエッジAI推論環境の構築も可能だ。NVMeおよびSATAストレージにも対応し、演算、ネットワーク、ストレージを統合した柔軟な構成を実現する。
注目されるのは、AMD EPYC 8005が既存のx86アーキテクチャーを継承している点だ。企業はソフトウェアの移植や再コンパイルを必要とせず、既存システムとの互換性を維持しながら導入を進められる。迅速な展開が求められる通信事業者やエッジインフラ事業者にとって、こうした導入のしやすさは大きな利点となる。
AI市場ではGPUサーバーへの注目が集まりやすいが、Giga Computingの今回の展開は、もう一つのAIインフラ市場、すなわちAI推論とエッジコンピューティング基盤の重要性を浮き彫りにしている。AI活用の現場がデータセンターから分散型環境へと広がるなか、通信、Open RAN、エッジAI市場の存在感も今後さらに高まりそうだ。