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台湾初の半導体サプライチェーン専用パークが着工 TSMC主導で南部半導体Sコリドーを形成
Posted on 2026/06/12
台湾の頼清徳総統は6月12日、「屏科半導体サプライチェーン専区」の起工式に出席した。式典にはTSMCの魏哲家董事長(会長兼CEO)も出席し、政府と産業界が連携して半導体産業の集積を進める姿勢を示した。
頼総統は同パークについて、「台湾初の半導体サプライチェーン専用産業パーク」であると強調した。TSMCを中心に、設備、材料、製造サービスなど関連企業が集積することで、台湾半導体産業の競争力強化につながるとの考えを示した。
従来の工業団地が個別企業の進出を前提としていたのに対し、今回のプロジェクトはサプライチェーン全体の集積を目的としている点が特徴だ。TSMCが設計段階から参画し、関連企業の誘致にも協力している。
頼総統は「TSMCの心は台湾にあり、その根も台湾にある」と述べ、海外展開を進める中でも台湾が引き続き同社の重要拠点であることを強調した。また、TSMCがサプライチェーン企業とともに進出することで、台湾の半導体エコシステムがさらに強固になるとの見方を示した。
今回のプロジェクトは、台湾政府が推進する「半導体Sコリドー」構想の一環でもある。嘉義、台南、高雄、屏東を結ぶ南部地域に半導体産業を集積し、地域の均衡ある発展と産業競争力の向上を目指している。
近年、AIや高性能コンピューティング(HPC)、先進パッケージング需要の拡大に伴い、半導体産業に求められる生産能力は急速に拡大している。こうした状況を受け、台湾政府は水資源、電力、土地、人材の確保を重点政策として推進している。
頼総統は、台湾全土の水資源を効率的に活用するインフラ整備を進めているほか、電力供給についても十分な予備率を維持していると説明した。また、産業用地の開発や海外人材の受け入れ制度緩和を進めることで、半導体産業の成長を支える方針を示した。
市場関係者の間では、今回の屏東プロジェクトが単なる新たな工業団地の開発にとどまらず、台湾半導体産業のサプライチェーン強化とAI時代を見据えた産業基盤整備の象徴的な取り組みと受け止められている。
TSMCを中心とした産業集積が進むことで、台湾は今後も世界の半導体供給網における中核的な地位を維持・強化していくことになりそうだ。