製品情報

ICTGC 優勝者ThermoVerse (米国)熱を蓄え必要な時に使うLATCHES™に注目

Posted on 2026/07/02



技術名:Large-Area Transactive Cooling & Heat Energy Storage
企業名:ThermoVerse 
国・地域:米国
技術紹介:
米ミシガン州デトロイトに本拠を置くエネルギーテック・スタートアップのThermoVerseは、建物そのものを「熱エネルギー電池」として活用する次世代エネルギー管理技術を開発している。AIデータセンターの急増やスマートシティ化の進展に伴い拡大する電力需要に対応し、省エネルギーと電力インフラの最適化を両立するソリューションとして注目を集めている。

同社は2022年にShantonio Birch博士によって設立された。中核技術である「LATCHES™(Large-Area Transactive Cooling & Heat Energy Storage)」は、先進的な相変化材料(PCM)とデジタル制御技術を組み合わせた熱エネルギー貯蔵システムである。天井材や壁面材に組み込むことで、建物内部で発生する熱を吸収・蓄積し、必要なタイミングで放出することができる。

最大の特徴は、熱エネルギーを柔軟に蓄積・制御できる点にある。電力需要の低い時間帯に熱エネルギーを蓄え、需要ピーク時に活用することで、空調設備(HVAC)のピーク電力消費を20~60%削減できるという。電力コストの低減に加え、送配電網への負荷軽減にも寄与する。

AIデータセンター向けでは、生成AIや高性能コンピューティング(HPC)の普及に伴う冷却需要の増大が課題となっている。ThermoVerseの技術は、サーバーやAIスーパーコンピューターが発生する大量の熱を効率的に管理し、冷却エネルギーの削減と運用効率の向上を実現する。

また、スマートビルや住宅分野への応用も進めている。従来必要とされた大規模な断熱改修や電力設備の増強を行わずに、比較的低コストで温度管理性能を向上できることから、エネルギー効率の改善が求められる住宅や公共施設での活用が期待される。

さらに同社は、熱制御とエネルギーマネジメントの高度化に向けて、「Silicon Brain」と呼ぶ超低消費電力チップの開発構想も進めている。エッジ環境におけるリアルタイム制御を実現し、建物・データセンター・電力網を統合した次世代エネルギーインフラの構築を目指す。

ThermoVerseは、熱エネルギーを新たな資源として活用することで、AI時代の持続可能な都市・建築インフラの実現に挑戦している。
≫公式ウェブサイトはこちらから 
https://www.thermoverse.com/
≫ビデオクリップはこちらから 
https://youtu.be/-forcO3H-S8?si=rm7utKVyAFsAnRun




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