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ウィストロンの林憲銘董事長、AIサーバー市場を展望 北米需要は堅調、ソブリンAI需要も拡大へ

Posted on 2026/07/08



ウィストロン(Wistron)の林憲銘董事長は、世界のAIインフラ需要が引き続き拡大しているとの見方を示した。北米市場が引き続き力強い成長を維持する一方、アジアや欧州、中東などでは「ソブリンAI(Sovereign AI)」への投資が本格化しており、AI市場は新たな成長局面に入りつつあるという。

林董事長は、企業や一般ユーザーがAIサービスへの対価を支払うことが一般化し始めていると指摘した。特に、大規模言語モデル(LLM)で消費されるトークン(Token)は新たな経済価値を持つ資源となっており、市場ではAIモデルごとのトークン処理性能やコストを比較・評価するベンチマークも行われるようになっている。こうした動きは、市場に健全な競争が生まれていることを示しており、AIは一時的なブームではなく、新たな産業基盤として定着し始めているとの認識を示した。

また、これまでAIサーバー需要の中心は北米のハイパースケーラーであったが、近年は各国がデータ主権や国家戦略、AI技術の自立性を重視する中、ソブリンAI関連のインフラ整備を積極的に進めているという。その結果、AI市場の需要は北米以外にも広がりつつあり、市場の多様化が進んでいるとの見方を示した。

台湾のAI産業については、世界トップクラスのAIハードウェア供給網という強みを持つ一方、ハードウェア製造だけでは付加価値に限界があると指摘した。今後はAIアプリケーションやソフトウェアプラットフォーム、サービス分野への展開を強化することで、産業全体の競争力向上につなげる必要があると述べた。

事業運営については、2026年上半期も堅調な成長を維持したと説明した。社内ではAIやデジタルツイン(Digital Twin)の導入を積極的に進め、生産効率やオペレーションの高度化に取り組んでいるという。現在の社内データを見る限り、2026年下半期の出荷・業績見通しについても当初の計画から大きな変更はなく、市場需要は引き続き安定して推移しているとした。

世界的なAIコンピューティング需要の拡大に加え、各国でソブリンAIへの投資が本格化する中、AIサーバー市場はこれまでの北米ハイパースケーラー中心の成長から、各国政府や企業によるAIインフラ整備へと裾野を広げており、新たな市場拡大局面を迎えている。



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