【台北発】TSMCは7月16日、2026年第2四半期の決算を発表した。世界的なAIコンピューティング、高性能コンピューティング、先進プロセスへの需要拡大を背景に、同四半期の連結売上高は1兆2,703億8,000万台湾ドル、税引後純利益は7,065億6,000万台湾ドル、1株当たり利益(EPS)は27.25台湾ドルとなった。前年同期比では、売上高が36.0%増、税引後純利益およびEPSはいずれも77.4%増となった。米ドルベースでは、同四半期の売上高は402億米ドルで、前年同期比33.7%増となった。
プロセス別に見ると、先進プロセスが引き続きTSMCの成長をけん引している。2026年第2四半期において、2nmプロセスの出荷はウエハ売上高の3%、3nmは30%、5nmは33%、7nmは11%を占めた。7nmおよびそれより先進的なプロセスは、同四半期のウエハ売上高全体の77%を占めており、AIチップ、データセンター、高性能コンピューティング、ハイエンド端末向けアプリケーションが、先進プロセスおよび先進パッケージング需要を継続的に押し上げていることを示している。
TSMCの最高財務責任者(CFO)兼広報担当である黄仁昭氏は、第2四半期の業績について、先進プロセス技術に対する市場の強い需要に支えられたものだと説明した。第3四半期については、連結売上高を446億米ドルから458億米ドルの範囲と見込んでいる。為替レートを1米ドル=32台湾ドルと仮定した場合、売上総利益率は65%から67%、営業利益率は56%から58%になる見通しである。同社はまた、2nmプロセス技術の急速な生産能力拡大を含む先進プロセス需要が、今後の業績を引き続き支えるとの見方を示した。
TSMCの今回の決算は、AI半導体需要が依然として力強く推移していることを示すと同時に、世界の半導体サプライチェーンが新たな成長段階に入っていることを浮き彫りにした。AIチップをめぐる競争は、単一の製造プロセス能力にとどまらず、先進パッケージング、半導体材料、製造装置、精密部品、高速伝送、放熱、電力管理などを含む総合的なエコシステムへと広がっている。
今後、2nmプロセスの量産、AI ASIC、自社開発AIチップ、ソブリンAI、AIデータセンターへの投資拡大に伴い、先進プロセスと先進パッケージングの生産能力は、世界のAIサプライチェーンにおける中核的な競争力になるとみられる。台湾半導体産業は、今後もAIインフラを支える重要な役割を担い、グローバルな半導体産業の成長をけん引していくことが期待される。