ニュース
TSMC、A14ファミリーの技術ロードマップを公開 光子統合基盤「COUPE」は量産段階へ
Posted on 2026/07/17
【台北】台湾積体電路製造(TSMC)は16日の決算説明会で、次世代ロジックプロセス「A14ファミリー」の技術ロードマップを初めて詳細に示すとともに、光子統合プラットフォーム「COUPE(Compact Universal Photonic Engine)」が2026年に生産段階へ移行したことを明らかにした。AI向け半導体と高速光インターコネクトの両面から、次世代AIインフラの基盤強化を進める。
魏哲家董事長兼CEOによると、A14は2028年の量産開始を予定しており、開発や顧客によるテープアウトは当初計画を上回るペースで進展している。スマートフォン、AI、高性能計算(HPC)分野の顧客が採用を進めており、先端プロセスへの需要は引き続き堅調という。
A14は第2世代ナノシート(Nanosheet)トランジスタを採用し、2ナノ世代と比べて性能を10~15%向上、または消費電力を25~30%削減できるほか、チップ密度も約20%高める。AI向けプロセッサーの主要製造基盤として位置付けられる。
ロードマップではA13とA12も示された。A13は光学縮小技術とDTCO(Design-Technology Co-Optimization)の活用により、チップ面積を6%超削減する見通し。A12では、裏面給電技術「Super Power Rail(SPR)」を初採用し、AI GPUやAI ASIC、HPC向け半導体の性能・消費電力・面積(PPA)の改善を図る。
一方、光子統合プラットフォーム「COUPE」は、電子集積回路(EIC)と光集積回路(PIC)を統合し、光電変換時の損失を抑えながら帯域幅と電力効率を高める技術で、共同封止光学(CPO)など次世代高速インターコネクトへの適用を想定する。TSMCは同技術が2026年に生産段階へ入り、今後は顧客の採用拡大に伴い需要の増加を見込むとしている。
市場では、AIデータセンターの大規模化が進むなか、A14ファミリーが演算性能を担い、COUPEが高速光通信基盤を支える中核技術として、次世代AIインフラの構築を後押しするとみられている。